蓮を育てる(入門編)

記事作成:2023/07/08
 

 蓮と言えば池や沼地で育っているイメージですが鉢植えでも十分育てることができます
 蓮には品種によって大きく育つものから大変小さな品種(どんぶりサイズの容器で花を咲かせるもの)があります
 なので都会のベランダで育てようと思えば育てることができます
 ここでは蓮の選び方や入手方法について紹介したいと思います



ポイント1:入手先について

 蓮の苗は少ないですが専門の販売店や業者さんがいます  当サイトのリンクに幾つか纏めてあるのでそちらを参考にしてみてください  また、インターネットオークション等でも植え替え時期などに種蓮根が出回るのでそちらを入手するのも一つです  ただし、取り違えや間違った品種が出回っていることがよくあるので注意が必要です

ポイント2:種と蓮根、どちらを選ぶか

 初心者の方には蓮根・ポット植えの苗を強く推奨します  蓮の種は育て慣れている人でも失敗することが多く、またどんな花が咲くのか分かりません (変異しやすく、親品種と違う花が咲くなんてことがあります)  また、その年に花を咲かせたい場合は蓮根からの方が確立がグッと上がります

ポイント3:育てる場所と注意点

 蓮は日当たりと風通しが大事です  日照時間が短い場所や日が当たらない場所は向きません  花が咲かなかったり、生育不良を起こします  また、夏場は水の消費量がかなり多いです  水を切らすとすぐ駄目になりますので注意が必要です

ポイント4:大きさを見る

 育てる場所が十分にある場合は大型の品種でも大丈夫ですが、十分な場所がない場合は小型の品種を選ぶようにします  それぞれの品種のメリット・デメリットを下に纏めます  ・大型種  メリット:見ごたえのある花が咲く  デメリット:広いスペース・大き目の鉢が必要。植え替えが重労働になるなど管理面での負担  ・小型種  メリット:可愛らしい花が咲く、狭いスペースでも育成可能  デメリット:ダイナミックな花は見込めません  ・中型種  上記二つの中間的な立ち位置 重労働、広いスペースが確保できる方は大型品種が あまりスペースがなく、重いものを持ち上げるのが苦手な方は小型品種を選ぶと良いです 小型品種から始めて、中型、大型と段階を踏むといいかもしれません

その他予備知識

 品種によっては花上がりが良い品種/悪い品種、花が長く咲く品種/花がすぐ終わる品種などがあります  そういった点も踏まえて育てるとより楽しく育てることができます  下記にいくつかの品種と特徴を表として記載します  (本州の温暖な地域です)
品種別 特徴一例一覧(目安)
品種名 花の特徴 草丈 花上がり 花期目安(月) 育てやすさ
近江妙蓮 千弁咲 大型 悪い 7~9下 良い
一天四海 斑・一重咲 大型 悪い ―――― 良い
毎葉蓮 紅・一重 中型 大変良い 6中~9上 大変良い
生蓮寺華蓮 桃・一重咲 中型 良い 6上~9下 大変良い
アメリカキバナハス 黄系・一重咲 中型 悪い ―――― 難有
バージニアゴールド 濃黄・一重咲 中型 悪い ―――― 難有
ミセススローカム 色変・八重咲 中型 良い 6上~8上 良い
廈門碗蓮 白・一重咲 小型 良い 6上~9中 大変良い
手乗りハス(綾乃) 紅・一重咲 小型 大変良い 6上~9上 大変良い
漢蓮 白・八重咲 小型 良い 6上~9上 大変良い
八重茶碗蓮 紅・八重咲 小型 良い 6上~9上 良い


	※上記は実際に育てての一例です
	花期記載がないのは開花が少なく判別ができない為


	

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